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一束百円

東京・大田区 ある寺の桶置き場・墓参り用線香一束百円との張り紙川幅に風の時間差鯉のぼり     臣汰鯉幟は都会では絶滅危惧種。めったに見かけません。用済みの鯉幟はどこぞに引き取られ大河に渡したワイヤーロープにつながれて川幅いっぱいに泳ぐことになる。一斉に同じ方向に泳いではいても、風の強さによってなびき方が違います。川幅に亘る風の吹き方を時間差ととらえるのも一興。...

本門寺お休み処

東京・池上本門寺風薫る園遊会のハンドベル     摩耶子句会では見過ごしました。もともと選句を苦手としているのですが、園遊会の意味は知っていても実体験がないためにピンと来なかったのです。分かっている人からは絶賛のあらし。母校の名門女子大学で催された園遊会とか。遅ればせながら佳句と認めざるをえません。まくなぎや微動だにせぬ大道芸   臣汰まくなぎは別名「めまとい」といって、顔の前をうるさく飛び回る小...

べんがら色の多宝塔

東京・池上本門寺ひそやかに朝の湖漕ぐ蜆舟      摩耶子しじみで有名な宍道湖に立ち寄ったのはこの句を知った後のこと。聞くところによればエンジン付きの舟で機械引きという漁が主流らしいので、記憶を遡って詠まれたと思われます。観光ポスターの標語になりそうな佳句。弓引けば的のあはひを飛花落花    臣汰...

門前商店街の一角

東京・大田区池上涅槃図の片隅に猫見つけたり   摩耶子涅槃図(ねはんず)は釈尊がさらそうじゅの下で涅槃に入る時の図で春の季語です。お釈迦様がお亡くなりになるのを弟子や菩薩や動物が泣き悲しむさまを描いた絵のその片隅に至極小さく描かれた猫を見つけた感動。猫に向ける目がやさしいですね。さへづりを双眼鏡の中に聴く    臣汰...

ぎざぎざの空

東京・路地奥の明治狐忠信のごとく猫現れ寒椿     摩耶子狐忠信(キツネタダノブ)は人形浄瑠や歌舞伎「義経千本桜」の登場人物で実は狐。自分の親の皮を張った鼓を静御前が持つと知って、佐藤忠信の姿に化けて旅を共にし静を守る。飼い主ではない作者の縁側にしばしば現れるとか。作者に寄り添っているのでしょう。桃色の付録の句帳チューリップ    臣汰...

桜遠望

杉並区・善福寺川にかかる橋春雨や縁に昼寝の通ひ猫   摩耶子春雨が主季語で昼寝と季重なりですが、不自然ではありませんね。季語の重複を模索中ですので見本の一句として取り上げさせていただきました。遠足や草に滲める草の色    臣汰...

初夏は緑にはじまる

杉並区のその辺りきみどりの羽を落して鳥帰る      摩耶子望遠鏡鷹の巣構え遠かこみ       臣汰...

塔屋

杉並区母と子と背中似てゐて冬ぬくし   摩耶子小流れをつまづきながら花筏    臣汰...

Appendix

プロフィール

Author:S.Y.Seasonword
よみうりカルチャー恵比寿で花城康雄先生のご指導で修業中。風景淡彩画というよりイラストだと言われることも。蒼花同人。俳号を臣汰と申しますが、まだまだ駆けだし。

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